そこらの怖い話まとめより怖い!「新耳袋」を全力でオススメ!
みなさん、怖い話好きですか?
学校や友達との集まりで怖い話をしてもすぐネタ切れになってしまいますよね?
かといってテレビの怖い話や怪談特集番組は夏だけしか放送されないし、最近は番組自体が減っています…。
もっと色々な怖い話を知りたい!という人、「新耳袋」という本はイヤというほど怖い話が読めるのでオススメです!
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こんな怖い話に飽き飽きしていませんか?
怪談本を読んだり怪談を聞いたりする中でこんな不満ありませんか?
- どこかで何度も聞いたような話
- 心霊現象の始まりから終わりまでキッチリした説明がある
- 聞き手をびっくりさせるだけの余計な演出が多い
- 誰が最後まで体験したのか不明な話
- どこかの名探偵のように心霊現象の因果関係を突き止めて理路整然と説明する
「新耳袋」の良さ
新耳袋は他の怪談本とは一線を画しています。
それは、著者が体験者から聞いた話を主観と余計な演出を入れずに淡々と記していることです。
それがシンプルに怖さや不条理さを引き出しています。
話の体験者のほとんどは読者と同じごく普通の人です。
場所も特別な場所ではなく、職場・学校・道路・街中などありふれた場所が舞台です。
突発的に起こり、理由は不明で結末もなく、不条理ささえ感じる話がほとんどです。
だからこそ「次にこのような体験をするのは私かも」と思わせるリアリティがあります。
怪談本として異例のヒットとなった「新耳袋」にあやかろうと、同じ形式を取り入れた怪談本もありますが、話の質・量・構成など「新耳袋」に匹敵するレベルのものはありません。
「新耳袋」は百物語形式
著者の木原浩勝氏と中山市朗氏が色々な人から聞き集めた不思議な話や怖い話を収録しています。
全部で10巻あり各巻99話を収録しています。
百物語ってご存知ですか?
一晩に怪談を百話語ると怪異が起きるという言い伝えです。
初代「新耳袋」もそれに合わせて百話怪談を収録していました。
しかし読者から怪異が起きたというクレームが多くあったので新装版では99話になったそうです。
99話でも一晩で読破すると怪奇現象が起きることもあるようです。
霊感0の私は一晩で2巻以上読破しても何もありません(笑)。
「新耳袋」の怖さ
新耳袋の怖さを一言で言うのはむずかしいです。
収録されている一話一話は短く、怖い話もありますが不思議な話も多いです。
その何気ない話をどんどん読み進めていくと違和感が段々雪のように積もってきます。
それがいつの間にか恐怖という感情に置き換わるんです。
文庫版第一夜の解説『怖さの秘密』で高橋克彦は
「そこには私が描かれている。」と言っています。
新耳袋は自分にも起こりうるかもしれないと思わせる話ばかりなのが怖いんです。
これぞ「新耳袋」の真骨頂だと勝手に私が思っている話があります。
1話だけ紹介します。
第二夜 第五十話 エレベーター
その夜、A子さんは深夜タクシーで家路を急いだ。
タクシーでお気に入りの深夜のラジオ番組を聞いていたから、マンションについたのは午前2時頃だとはっきり覚えているという。マンションの正面玄関を入ってエレベーターの昇りのボタンを押す。
A子さんの部屋は8階。
この時、マンションの一基しかないエレベーターのランプが最上階の10階にあることを示していた。
で、そのランプが9階、8階……と下がってくるのを、
「ちょっと、遅いわねぇ」
などと、独り言を言いながら見ていた。
7階、6階……。その時、チンと音がしてエレベーターが到着した。
えっ、と思って、エレベーターのランプを見直すと、まだ5階、4階のあたりを降りてくる途中である。
目の前のドアがガーッと開く。
エレベーターの中は鈴なりの人、人、人……。
買い物カゴを持った主婦、サラリーマン風の男性、子供、学生……。
しかも一様に見覚えのない顔ばかり。(今は確か夜中の2時。これはいったい……)
と、A子さんはその異様さに驚いていると、いきなり、
「下に行きます。乗るのですか、乗らないのですか?」
と中のひとりに尋ねられた。
「いえ……満員みたいですから、いいです……」
と断ると、すぐドアが閉まりエレベーターが下降していく。
するとすぐにチン、とエレベーターが到着した音がして、サーッとドアが開いた。
目の前にあるのは無人のエレベーター。
ランプは、1階に到着したことを示していた。このマンションに地下はない。
「新耳袋」が私にもたらしたトラウマ
初めて「新耳袋」を読んだ晩、一人暮らしということもあり、怖くてほとんど眠ることができませんでした。
それからは枕元のスタンドの電気をつけっぱなしにしないと眠れなくなってしまいました。
上でも紹介しましたが、「新耳袋」にはエレベーターの話が多くあり、エレベーターに乗るのが苦手になりました。
興味を持ったら「新耳袋」第一夜だけ読んでみよう
文庫版(角川文庫) 637円
電子書籍(Kindle)版 590円
※2016年8月時点の価格
電子書籍版はサンプルで「第一章 幼い時に見聞きした六つの話」の6話分が読めます。
スマホやタブレット、PCでも読めるのでおすすめ!
これで自分の感性に合うか判断してみてください。
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