小耳袋「緑色の小人」
怪談ライブで聞いた公に発表できない話、印象に残った話などを忘備録もかねて共有・紹介していこうと思います。
名付けて「小耳袋」。お楽しみいただけたら幸いです。
「新耳袋」で紹介されていた、ある話がまったく別の都市伝説本でも紹介されていたという話です。
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別の都市伝説本でも紹介されていた「緑色の小人」
もう10年以上も前、図書館で日本各地の都市伝説を扱った本を借りました。
いつものことながらタイトルは失念しています(汗)。
その本は「宝島社」のような出版社が出した、軽いノリで日本全国の都市伝説やオカルトネタを紹介するという内容の本でした。
ほとんどは軽く読み流して、記憶に残らないようなウワサや都市伝説の話ばかりでしたが、一つだけ「新耳袋」で読んだことのある話とよく似た話が紹介されていました。
ある自衛隊の基地の宿舎では緑色の小人が出る。
身長は30センチぐらいで、ベッドに寝ている自衛隊員の足を引っ張ったりしてイタズラをする。
自衛隊員でもこの小人は怖いらしく、皆小人の出る部屋に割り当てられるのを嫌がるそうだ。
ライターは「自衛隊員とあろうものが緑色の小人を怖がるなんてバカらしい」という感じのスタンスで紹介していました。
これとよく似た話が新耳袋に収録されています「第四夜 第七十九話 だまってろ!」です。
新耳袋「だまってろ!」あらすじ
ある劇団は毎回テントを張って、数日間芝居を打つ。
夜、何人かの劇団員がテント番といって、テントの中で寝る番をする。
ある夜、テント番をしていると妙な気配がして目覚めた。
視線を動かした途端、全身がゾワッと震えた。
身長30センチぐらいの緑色の小人が15~16人ぐらいテントの中にいる。
緑色の小人たちはロープにぶらさがったり、テントの支柱に登ったり、寝ている団員の顔を覗き込んだり、横で踊ったりして騒いでいる。
その間は、金縛りにあったかのように体をピクリとも動かせなかった。
やがて、小人たちがテントを出てくと猛烈な睡魔に襲われて眠ってしまった。
次の日の朝、小人を見たことを仲間に言おうとすると、
「やめろその話!緑の小人だろ。気持ち悪いからやめてくれ!」と怒鳴られた。
都市伝説本が発行された年は分かりませんが、「緑色の小人」以外に新耳袋と被るような話はなく、たまたま似通った話を収録した、という印象を受けました。
新耳袋の「だまってろ!」の話を信じなかったわけではありませんが、まったく別の場所で同じような特徴の小人が目撃されたということは、本当に存在するのかもしれない、とゾッとした記憶があります。
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